書き溜めて書き留めて

 あたし便器と友達 何でも受けてくれるわ
 和式でも洋式でも 特にこだわらないわ 
どろーり液体のドラマ!

 金隠しを掴んで 打ちひしがれるの好きよ
 便座に頬のせて 虚脱感ステキ
どろーり液体のシネマ!

 毎食後あたし35㎏の火を吹くドラゴン

 ハルシオン飲んで眠って 空腹で目が覚める
 骨が浮いてる裸は できれば見たくない
げんなりデブはごめんよ!

 毎食後あたし脱水症状ポカリ10ガロン

「もっと痩せなくちゃ死んじゃう」







路上に華が咲いた 汚い華
精神科医の処方箋に安堵した女が笑う

路上に穴が開いた 汚い底
平和を吸いながら足りない頭働かせ偉人の顔を数えている

蛙が溢れた街に 胎児の産声が響く
染み付いた奴隷の魂 ゲロゲロ鳴く

蛙が溢れた街に八百万の悲鳴が轟く
胎児の産声と混ざり脳髄をとろかす雑音だ









君のことは愛してるけど 君の作る詩はとても嫌いだ

激しい雨の音と僕のおどけた声と君の押し黙った息遣い
僕はそれら灰色のノイズを聞きながら何を考えていたのだろう
さっぱり思い出せない
気の利かない言葉で傷ついてもどかしいキスでいらついて
「あ駄目」と呟いた途端に何かが千切れた

僕は一人ぼっちで寂しい
君がいても二人ぼっちで寂しい
何億人の慰めで満足するのだろう
誰が火照った僕を優しく撫でてくれるのだろう

君も僕も自分のことが好きすぎて狂っちゃってるから
僕は君を好きな自分が好きで「自分が好き」と歌う君の詩は嫌い
僕は自己満足したいから自分の歌う詩が大好き
君と変わらないよ
君が好き







マジョリティーに埋没したくない思いが強すぎて、僕は天邪鬼な性格になってしまった。

嬉しい時ににっこりしてたら普通だから他人を睨み付ける。
嫌な事の最中でむっつりしてたら人並みだから心底幸せそうに口角をひん曲げてみる。
目を見開いて何も見ない。
目を閉じて君の姿を視覚より鮮明に浮かべる。
気持ち悪い音をたくさん気に入っている。
気持ちいい音をたくさん嫌っている。

でも友達は普通にいい奴らだ。
恋人も普通に愛しい女性だ。

中途半端に厭世的で面倒くさい。