リズム『感』

だるっとしてるこの感。 もちゃっとしてるこの感。
まるで咀嚼されたバナナ。



「連載ものが書きたい」なんて書きました。
そして、ハードボイルドなものが書きたくてさっそく昨日の夜にストーリーやキャラを頭の中でかちゃかちゃ組み立てたのですが、さにあらんや、いつも通りな感。

まずハードボイルドな台詞が思いつきません。
そしてハードボイルドな世界に必要な語彙もないです。
車の名前とかすっと書けたり、服装もどんなのがカッコいいかとかわかりません。
ハードボイルドにふさわしい魅力的なバディ(相棒)やステディ(恋人)もさっぱりなのです。
あきらめて、いつもどおりな感でいきます。
変てこミステリって感。


モノクロという名前の人物を登場させたいのですが、緑黒飛蝗、もしこれ読んだらモノクロを登場させてもいいかコメントください。
名前だけで、決して緑黒飛蝗に似せたりするような感で書かないからw






歌うたう、らら、ら。
子供わらう、きゃきゃ、きゃ。
車はしる、ぶぶ、ぶ。
ギター弾く、きゅる、きゅ。
分身じゃ、ぶぶん、ぶん。


これらの無意味な文字群は何かって?
僕にリズム感があるかのテストです。
……いやいや、あのリズム感ではありませんよ。
あのドンッタンッ! ドンッタンッ! 式の音楽的なリズム感ではなくして、アメニモマケズ カゼニモマケない文学的なリズム感です。

みなさん、著名な詩人や俳諧師の作品を味わってごらんなさい、内容に気を取られて忘れがちになりますが、あれらにはすごいリズム感があると思いませんか?
たとえば尾崎放哉の「こんなよい月を一人で見て寝る」や、種田山頭火の「分け入つても分け入つても青い山」など、すんばらしいリズム感だと僕は思います。


太宰治の『駆け込み訴え』
町田康の『くっすん大黒』
舞城王太郎の『SPEED BOY』

僕の読んだ本なんてまだまだ少ないのですが、とりあえずリズム感がすごいと思った作品たちです。
リズム感がすごいと、文章に引き込まれてどんどん先へ読み進めさせられませす。
文章が視覚を通して読み手の脳味噌を小さな文庫本へと引っ張る感。
うわうわうわと慌てながら読んでしまう感。

二十一世紀の文学は、このようにリズム感を重視したものが人々を魅了すると僕は予想します。
僕だってどんどんどんと脳味噌が引っ張られる作品を書きたいです。
だから上のもののように練習練習。



犬飼ったって? やったなぁ君。
どこで買ったった? 言ってみんさい。 聞きよるわ。
なに? 拾ったってか? さいでっか。 
狂犬病にお気をつけて。


なにやら駄目な感。