嘔吐マチック・ファンタジー

火曜日は授業みっちりの日、大変でした。
ドイツ語の授業で、時間全て使って先生の体験談を聞かせてもらいました。チェコ人女性とのロマンスやバイト時代の充実した日々の話やドイツ文学の話など、全く眠くならずに面白く聞かせてもらいました。頭の中に、ライン川のほとりでコーラを飲みながら歩く若き日の先生の姿が浮かんで、BGMに先生が熱弁していたワーグナーが流れて、素晴らしい青春劇を鑑賞したかのような気持ちになりました。憧れました。


板チョコをかじりながらさっさと帰宅し、夕飯を食べてからバイトの定例会というのに参加しました。
僕は今回が初めてで勝手がわかりませんでしたが、どうやら反省会をしたりするもののようでした。
普段、店の制服を着ている人々が私服で集まり、大きなチラシの裏にマジックペンで反省を書きこむ様子がほのぼのしててよかったです。

その後、十時から近所の居酒屋で飲み。
千円だけ会費とて集め、後は店長が払ってくれるというので、僕もみなさんにならって焼き鳥をちまちま頼んでおいしくいただきました。卵焼きと赤貝のバター炒めがおいしかったです。
ビール一杯で気持ち悪くなる僕が、調子にのってウォッカを頼んでしまい、半分だけ飲んだところで帰ろうと席を立った時に酔いがまわり、店の外の看板にもたれかかって弱音を吐いてしまいました。ゲールォウ(ドイツ語っぽく発音)も吐きました。

同じ大学に通っている可愛い女の子の前では恥ずかしくて吐けず、その子が帰って男だけになったところで道の端っこの側溝に向かって、喉に指を突っ込んでトシャー☆っと吐きました。
視界が晴れ、一気に気分が快方へ向かい、自転車に乗って普通に帰れました。
酒が弱いのは男としても弱いイメージ、とか勝手に思って少し体を張ったのが裏目に……。
「うぅ……気持ち悪い……ぁぁぁぁぁ」と、とても見られたくない部分を見られてしまいました。もう彼女は僕に悪い印象を抱いてしまったかもしれないと思うと、顔を合わせるのがユウウツです。
その子のキャラが大人しい系じゃなく、さばさばした感じなのが唯一の救いでしょう。
店長、吐き方を教えてくれて、その後ポケットティッシュくれてありがとうございました。

この吐き方を覚えていると、あとあと便利だなぁと思いました。



吐き気に襲われながらも、「この様子をしっかり覚えておこう」と、頭はぐるぐる回転させていました。


1、耳の穴から熱い空気がしゅーしゅー漏れて、まるで脳みそが溶けてるようだった。
2、視界が湯あたりをした時のように、モザイクっぽいざらざらに覆われていた。
3、意識はかなりはっきりしていて、恥ずかしいとか迷惑かけたくないとかは考えられた。
4、吐くときにはあまり苦痛を感じなかった。とろとろとスムーズに吐しゃ物が流れ出てきた。
5、座ることができたり、首がすわっているのはまだまだ大丈夫な証拠(らしい)。
6、大人は吐くことがそんなに一大事ではなく、とても冷静で、かつ対応に慣れてて優しい。

こういうことがわかりました。勉強勉強。
特に1が面白かったです。冷えた夜風に当たり、温まった頭との温度差でそう感じるのでしょうか?
6はわかってはいましたが、それでも生で体験するとなかなか感動します。

一度でいいから気持ちよく酔ってみたいです。

三分の二がゲロの話で申し訳ありません……(汗)