ながめの日記(夕食前に)

昨日の疲れが朝に出て、大学行きたくないよー状態になり、それでも行かなくては行けないので、昨夜の残り物のクリームスープにご飯を入れて火にかけてリゾットみたいにしたものを食べました。
弁当箱に肉じゃがを詰め込んで、ペットボトルに麦茶を注いでからもたもたしてたらソファーに寝転がってしまい、気付いた時には一時限目開始の時間に。
次の授業はお昼すぎからなのですが、家を出なくてはよくないのでとりあえず出発。

あまり空いてない電車に乗って大学の最寄駅に行き、さっそく時間つぶしのためにマクドナルドへ。
コーヒーを飲みながら、町田康「浄土」を読んだりタバコを吸ったり。

派手な格好のカップル(女の方の声がアニメ声優のようで可愛かった)が退店して広い席が空いたのでそこに座ると、特に何も考えてなさそうな大学生がちょちょっと4,5人やって来て、僕の周りに座ってしまいました。
イヤフォンでEL&P「タルカス」を大音量で聴きながら読書再開。 イエーア、最高です。

四十分そこらで店を出て、大学に向かったはいいものの、時間をつぶしにつぶさなくては、と思っていると献血車が来ていました。
声がすんごい低くてハスキーな女子学生の案内を聞いて献血カードを渡すと、次に献血できる日が七月の頭でした。 まだ前回の献血から充分な日が経っていなかったのです。
というわけでそそくさとその場を後にして図書館へ。

サザンオールスターズのライブLD(!)「歌う日本シリーズ」を鑑賞。
ファン以外の方にはピンと来ないでしょうが、ちょうど「世に万葉の花が咲くなり」というアルバムを出したあたりの時期で、当時の代表曲としては「涙のキッス」「希望の轍(わだち)」などがあります。

いろいろなジャンルを積極的に取り入れ、そして日本語を大事にした感のある歌詞が並んでいて、サウンド面で最も特徴的なのはホーン隊が本格的に参加した時期です。
B面を機械が読み取り始めるとまず「HAIR」という曲が流れました。この曲は、サザンのヒットソングしか知らない人からしたら異質な感じがする、ロックともポップとも、なんとも言えない曲です。ライブ映像を見られて感動しました。
その後の「亀が泳ぐ街」というジャジーな曲があるのですが、これは中学生の時にサザンの中で一番好きだった(かもしれない)曲で、桑田佳祐のギターソロもさることながら、サックスとトランペットの活躍する場面がめっさカッコよかったです。 

適当な場所でお弁当を食べ、ドイツ語、基礎日本語学、基礎国文学の授業をハシゴ。
高校で習ったのですが、古典国語の「ながめ」という単語には「眺め」と「詠め」と「長雨」の三つがあって、小野小町がこれを掛詞(かけことば)として百人一首の中の歌で使用しています。

「眺め」はぼんやりと見ること。
「詠め」はとくに和歌を詠むこと。
「長雨」は文字通り、長くしつこい雨。

授業と授業の間、しとしと降る雨をぼんやり見ながらなんか思った僕は少しだけ千年前と呼応した! か?


それから学部の友達と帰宅。
宇宙を舞台(?)にした小説のアイディアが浮かんだからちょっと、ということでした。
今は筒井康隆を読んでいるみたいなので、僕はSFあまり詳しくないけど清水義範をすすめておきました。
僕は小ぢんまりとした場所で小ぢんまりと繰り広げられる、ある意味地味な物語が好きなので、宇宙には全く興味がないのですが、彼のいろいろなアイディアがいつか結実したらぜひ読ませてもらおうと思っています。



「長め」の日記になってしまいました。 全部読んでくれた人はありがとうございます!