「役不足」「下手の考え休むに似たり」

気になる言葉があります。
役不足」という言葉。
正しくは、「能力のある人物に簡単、つまらない仕事をさせる」ようなときに使う言葉です。
ですが、最近ではその逆の意味で覚えられ、使われているケースが多いと聞きます。
「私では役不足です」などのように、謙遜したり遠慮したりする場合でしょうか。

でも、これだと本来の意味で使った場合に軋轢が生じるのではないでしょうか。
「(目上の人物に対して)○○さんには役不足だったでしょうか」などのように使った場合、本来なら相手を気遣い、申し訳ないという気持ちを持った文脈なのに逆の意味だとまずいことに。
役不足」の逆の意味を言うなら「力不足」「役者不足」が正しいのですが、役不足という意味が反対の意味で浸透しつつあるのなら、この言葉はなるべく気をつけて使いたいものです。



もうひとつ「下手の考え休むに似たり」ということわざ。
「よい策が浮かぶはずもない(状況、人物)のに考えるのは時間の無駄だ」という意味。
このことわざは、人に使えば嘲笑のニュアンス、自分に使えば謙遜や自虐のニュアンスを持つと思われます。
しかし、頭の中でこのことわざを浮かべていると、意味がそこで止まるのではなく、「下手の考え休むに似たり(だからまずは行動するべし)」だったり「下手の考え休むに似たり(だから人と協力して解決するべし)」のように意味が続くような気がするのです。
このことわざを使う人に会ったことはないのですが、使う予定がある人は後ろに何か意味を付随させて使うといいと思います。


バイト中、暇なときこんなことを考えて時間を潰しています。