サンタ、苦労す。 (下)
本拠地(ベース)に戻った二人は早速、依頼主に会いに行く。
親に事前に顔を見せておかないと、夜中に進入する時不審人物と間違えられるからだ(いや、十分に不審なのだが)
「ここの公園で待ち合わせだな」
「あ、いました、いました」
公園のベンチに一人の美しい女性が座っていた。
「可憐だ………」
そしてサンタのツボにヒットした。
「あなたが依頼主の中西さんですね!」
「あ、もしかして………今日仕事を依頼したサンタさん……ですよね?」
「そうです!そしてあなたを窃盗罪で逮捕します」
「え?」
「私の心を一方的に奪っていくなんて、罪深いお方だ」
「サンタさん………寒い」
寒さに強いトナカイだったが、この時ばかりは身震いした。
サンタにはやはりセンスが欠けていた。
絶望的に。
「私とステキなクリスマスを過ごしませんか?ステキな夜景が見られるホテルを予約しましょう」
「あの、夢を失ってしまった息子にもう一度夢を見させてあげたい、という依頼なのですが」
「まぁ、それは追々ということで、さぁ奥さん、手を握って。あなたを夢の世界へと誘います」
握られた。
骨が折れるほど強く。
体格のいい旦那さんに。
「いぎゃ~!いつから居られたのですか!!」
「最初からいました。眼中になかったってことですか?」
圧力が増す。
みしみしっ。
「冗談です、冗談!サンタの世界では初対面の女性に、こういう類のジョークを披露して心を和ませるのがマナーです!!」
「そうですか、私はあまりサンタの世界に明るくないもので」
緩まったが、それでもまだほどけない。
「それでは、女性だけでなく男性も心和むような冗句でも言っていただければこの場は………」
「えぇ!?そんな無茶振りだぁ!(このサディストめ!)」
みしみしりっ。
「言います言います!」
「どうぞ」
「せっかくのイブの日に、こんな目に遭うなんて、これが本当の‘サンタ、苦労す。’ですね。あはははは(笑)」
「サンタさん………、やっぱり寒いです」
トナカイ震えっぱなし。
「………。まぁ今日のところはいいでしょう。仕事さえこなしていただければ」
「ありがとうございます!Thank you!謝謝!Danke!」
四ヶ国語での感謝の意思表明を、土下座しながら高速で言い切ったサンタ。
「サンタさん………、かっこ悪い」
トナカイのサンタに対する好感度がガクンと下がったところで、打ち合わせ開始。
どのように侵入して、どのように話しかければいいか、などなど。
未来のサンタというのは、こんな強盗のように計画を練って仕事を進めるのだ。
「さぁ、あとは夜になるだけです。手紙の送り主、あなた方の一人息子、カズフサくんには最高のクリスマスをプレゼントですよ」
「そうですね。では私たちは今夜はホテルをとってあるので、そろそろ」
「あら、あなた。こんな人前でそんなこと言わなくても………」
「いいじゃないか、一年に一度くらい、子守りは任せて恋人同士に戻ろうじゃないか」
「あなた………」
心底羨ましそうに、恨めしそうに二人を見つめるサンタであった。
「あ、あの……私とイブを過ごせるのですよ?これって幸運だと思いますけど?」
自分を指差してへらへら笑うトナカイ。
「うるせぇ!お前とは毎年一緒じゃねぇか!」
「うぅ………酷すぎる、いくら色気皆無だからって」
「皆無とは言ってない」
「じゃああるんですね?」
「プレゼントにロリキャラの等身大フィギュア頼んじゃうような、カズフサくんあたりにはたまらないん一品じゃあないのか?」
「意味を説明してください!!」
「言っちゃっていいの?」
「この外道サンタ………、煙突に詰まって抜けなくなって、そのまま煙とススにまみれて、燻製サンタになってしまえばいいんだ!」
「うわ、想像しちまった………」
「血ぃ飛び散~る、腸飛び散~る、す・す・りぃ・泣け~♪」
「今日一番の笑顔でそんなグロい歌を歌わないでくれ!」
「今夜~はサンタ~の踊り食い、遺影(イエイ)♪」
「『ジングルベル』がスプラッタでカニバリズムな歌に!!あやまるからこれ以上名曲を汚さないでくれぇ!!」
「反省してくれればそれで私はいいんです。えへ♪」
狂気じみた笑みに一歩後ずさりするサンタであった。
あ、でもえくぼがカワイイ。
時は丑三つ時。
草木も眠るとはよく言ったものだ。
世田谷区の住宅街に建っている豪奢な一軒家。
「でけぇ」
「立派ですぅ」
思わず声が漏れる二人。
家を見上げて呟くとは、なかなかに愉快な二人だった。
「さあて進入&プレゼント・フォー・カズフサくんだな」
「それだけじゃないです、私たちの姿もばっちり、あわよくばぼやぁっと程度いいから見てもらわないと」
「一応プレゼントよりも、夢を与えるのが本題だからな。そこを忘れちゃならないよな」
あらかじめ、セキュリティーなどを解除してもらっていたから、進入は簡単だった。
カズフサくんの部屋は2階にある。
「ここか」
二人は階段を上り、ドアをノックもせずに開けた。
カズフサくんは部屋でヘッドフォンをつけて、なにやらパソコンに向かっている。
……………………この場合、ノックをしなかったサンタにも問題はあるが、やはり鍵をかけないでギャルゲーをやっていたカズフサくんに非の大半はあるであろう。
ヘッドフォンからはなんだか可愛らしいカワイラシイ女の子の声で、とってもいけない言葉やらが聞こえる。
パソコンの画面は………トナカイが顔を真っ赤にして目を背けた、とだけ描写すれば十分すぎるくらいだろう。
カズフサくん(27歳、無職)はまだこちらに気付いていらっしゃらないご様子。
「あ、あの~。サンタでありんす」
「サンタさん口調が!というかもうすぐ物語も終わりだというのに、変なキャラ設定付け加えないでください」
「………」
ヘッドフォンからは音楽と女の子の声が大音量。
サンタは意を決して、カズフサの肩を叩いてやることに。
歩み寄るサンタ。
急に振り向くカズフサ。
赤い人とニートは同時に「うわぁ!!!」と叫んだ。
誰でも驚く。
サンタだって驚く。
ニートだって驚く。
トナカイ扉から顔だけ出しておろおろ。
「な、なんなんだあんたら!?」
「なんなんだあんたら!?と言われたら答えてあげるが世の………」
「違う!」
サンタの頭を強く叩いてトナカイは否定。
「カズフサさん、あなたにお届けものです」
「へ?もしかして、あんたらが?サンタ?」
「えと、サンタは今床にうずくまって低く唸っている方です。私は助手のトナカイです。ほら、角」
「あ、本物だ。すげぇ、頭から角生えてるよ」
「うぅう……痛つつ、見たまえカズフサくん、こんなに大きなコブ、じゃなくて、等身大のフィギュアだよ」
どうやったらコブとフィギュア間違えるんだよ、と突っ込む余裕すらカズフサにはなかった。
「僕はサンタだ!そして君にプレゼントと共に‘夢’を届けにやってきたのだ!」
シャキーン!
かっこいい効果音。
キメ台詞のつもりだったのであろうが、やはりトナカイは震えていた。
「す、すげぇ。本物だ」
「ははは、すごいだろう」
「本物の『鬼才少女ポコ等身大フィギュア(限定版)』だよ!!」
「そっちかよ!おい!」
「あ、あぁトナカイもすごいな。初めてみたよ、角が直接生えてて驚きだ。それになんか可愛いんだな、トナカイって」
「えへへ、褒められましたぁ」
本当にカズフサのツボにヒットしてしまった。
少し前のくだりも忘れて、本気でうれしそうに顔を赤くするトナカイ。
サンタは完全に無視されていた。
「さぁ、渡すもん渡したし、とっとと帰るぞ!」
「え、あ、いやその」
「なんだよ?」
「手紙にはいろいろ失礼なこと書いてしまってすいませんでした。もう少し居てもいいですよ?外は寒いですし。なんなら、何か温かい飲み物でも………。フィギュアのお礼をしたいです」
「いいんだよ、お礼なんて。サンタは子供(?)の喜ぶ顔が原動力なんだからよ」
「…………」
「それに、ほら、えぇと………、パソコンの中で彼女が待ってるぞ」
「あんた………」
「一緒にいてやれよ、お前がいねえときっと寂しいはずだぜ」
「………」
「じゃ、フィギュアとも仲良くな、メリークリスマス」
バタン。
「サンタさん………、寒いです」
「あぁ、わかってる」
「いくらなんでもパソコンの中の彼女ってのは酷いと思います」
「だってあの部屋臭かったから、早く話まとめて出たかったんだもん」
「それには同感です」
ゲーム三昧のカズフサの部屋は臭かった。
仕事を終えて、公園のベンチで缶コーヒーを飲みながらほっと一息つく愉快な二人。
「終わったな」
「終わりましたね」
「また来年もよろしくな、情緒不安定」
「こちらこそ、軽率者」
愉快な二人「メリークリスマス」
クリスマスは、待ち望んでいる者にも、望んでいないものにも平等にやってくる。
ただサンタたちは、誰もが平等に幸せであればいいと願うのみ。
昔はみんなが願っていたのに、ずいぶんと減ってしまったものだ。
サンタは来年も重い腰を上げて頑張ってくれるのだろう、それが仕事だからではなく、生きがいだから。
後日談。
セキュリティーを解除したまま、二人が出て行ってしまったため、空き巣侵入。
カズフサはヘッドフォンつけて、ゲームの彼女とクリスマスデート中でまったく気付かない。
犯人は堂々と、ゆっくり金目のものを物色できたそうな。
幸せは誰のところにも平等に。
親に事前に顔を見せておかないと、夜中に進入する時不審人物と間違えられるからだ(いや、十分に不審なのだが)
「ここの公園で待ち合わせだな」
「あ、いました、いました」
公園のベンチに一人の美しい女性が座っていた。
「可憐だ………」
そしてサンタのツボにヒットした。
「あなたが依頼主の中西さんですね!」
「あ、もしかして………今日仕事を依頼したサンタさん……ですよね?」
「そうです!そしてあなたを窃盗罪で逮捕します」
「え?」
「私の心を一方的に奪っていくなんて、罪深いお方だ」
「サンタさん………寒い」
寒さに強いトナカイだったが、この時ばかりは身震いした。
サンタにはやはりセンスが欠けていた。
絶望的に。
「私とステキなクリスマスを過ごしませんか?ステキな夜景が見られるホテルを予約しましょう」
「あの、夢を失ってしまった息子にもう一度夢を見させてあげたい、という依頼なのですが」
「まぁ、それは追々ということで、さぁ奥さん、手を握って。あなたを夢の世界へと誘います」
握られた。
骨が折れるほど強く。
体格のいい旦那さんに。
「いぎゃ~!いつから居られたのですか!!」
「最初からいました。眼中になかったってことですか?」
圧力が増す。
みしみしっ。
「冗談です、冗談!サンタの世界では初対面の女性に、こういう類のジョークを披露して心を和ませるのがマナーです!!」
「そうですか、私はあまりサンタの世界に明るくないもので」
緩まったが、それでもまだほどけない。
「それでは、女性だけでなく男性も心和むような冗句でも言っていただければこの場は………」
「えぇ!?そんな無茶振りだぁ!(このサディストめ!)」
みしみしりっ。
「言います言います!」
「どうぞ」
「せっかくのイブの日に、こんな目に遭うなんて、これが本当の‘サンタ、苦労す。’ですね。あはははは(笑)」
「サンタさん………、やっぱり寒いです」
トナカイ震えっぱなし。
「………。まぁ今日のところはいいでしょう。仕事さえこなしていただければ」
「ありがとうございます!Thank you!謝謝!Danke!」
四ヶ国語での感謝の意思表明を、土下座しながら高速で言い切ったサンタ。
「サンタさん………、かっこ悪い」
トナカイのサンタに対する好感度がガクンと下がったところで、打ち合わせ開始。
どのように侵入して、どのように話しかければいいか、などなど。
未来のサンタというのは、こんな強盗のように計画を練って仕事を進めるのだ。
「さぁ、あとは夜になるだけです。手紙の送り主、あなた方の一人息子、カズフサくんには最高のクリスマスをプレゼントですよ」
「そうですね。では私たちは今夜はホテルをとってあるので、そろそろ」
「あら、あなた。こんな人前でそんなこと言わなくても………」
「いいじゃないか、一年に一度くらい、子守りは任せて恋人同士に戻ろうじゃないか」
「あなた………」
心底羨ましそうに、恨めしそうに二人を見つめるサンタであった。
「あ、あの……私とイブを過ごせるのですよ?これって幸運だと思いますけど?」
自分を指差してへらへら笑うトナカイ。
「うるせぇ!お前とは毎年一緒じゃねぇか!」
「うぅ………酷すぎる、いくら色気皆無だからって」
「皆無とは言ってない」
「じゃああるんですね?」
「プレゼントにロリキャラの等身大フィギュア頼んじゃうような、カズフサくんあたりにはたまらないん一品じゃあないのか?」
「意味を説明してください!!」
「言っちゃっていいの?」
「この外道サンタ………、煙突に詰まって抜けなくなって、そのまま煙とススにまみれて、燻製サンタになってしまえばいいんだ!」
「うわ、想像しちまった………」
「血ぃ飛び散~る、腸飛び散~る、す・す・りぃ・泣け~♪」
「今日一番の笑顔でそんなグロい歌を歌わないでくれ!」
「今夜~はサンタ~の踊り食い、遺影(イエイ)♪」
「『ジングルベル』がスプラッタでカニバリズムな歌に!!あやまるからこれ以上名曲を汚さないでくれぇ!!」
「反省してくれればそれで私はいいんです。えへ♪」
狂気じみた笑みに一歩後ずさりするサンタであった。
あ、でもえくぼがカワイイ。
時は丑三つ時。
草木も眠るとはよく言ったものだ。
世田谷区の住宅街に建っている豪奢な一軒家。
「でけぇ」
「立派ですぅ」
思わず声が漏れる二人。
家を見上げて呟くとは、なかなかに愉快な二人だった。
「さあて進入&プレゼント・フォー・カズフサくんだな」
「それだけじゃないです、私たちの姿もばっちり、あわよくばぼやぁっと程度いいから見てもらわないと」
「一応プレゼントよりも、夢を与えるのが本題だからな。そこを忘れちゃならないよな」
あらかじめ、セキュリティーなどを解除してもらっていたから、進入は簡単だった。
カズフサくんの部屋は2階にある。
「ここか」
二人は階段を上り、ドアをノックもせずに開けた。
カズフサくんは部屋でヘッドフォンをつけて、なにやらパソコンに向かっている。
……………………この場合、ノックをしなかったサンタにも問題はあるが、やはり鍵をかけないでギャルゲーをやっていたカズフサくんに非の大半はあるであろう。
ヘッドフォンからはなんだか可愛らしいカワイラシイ女の子の声で、とってもいけない言葉やらが聞こえる。
パソコンの画面は………トナカイが顔を真っ赤にして目を背けた、とだけ描写すれば十分すぎるくらいだろう。
カズフサくん(27歳、無職)はまだこちらに気付いていらっしゃらないご様子。
「あ、あの~。サンタでありんす」
「サンタさん口調が!というかもうすぐ物語も終わりだというのに、変なキャラ設定付け加えないでください」
「………」
ヘッドフォンからは音楽と女の子の声が大音量。
サンタは意を決して、カズフサの肩を叩いてやることに。
歩み寄るサンタ。
急に振り向くカズフサ。
赤い人とニートは同時に「うわぁ!!!」と叫んだ。
誰でも驚く。
サンタだって驚く。
ニートだって驚く。
トナカイ扉から顔だけ出しておろおろ。
「な、なんなんだあんたら!?」
「なんなんだあんたら!?と言われたら答えてあげるが世の………」
「違う!」
サンタの頭を強く叩いてトナカイは否定。
「カズフサさん、あなたにお届けものです」
「へ?もしかして、あんたらが?サンタ?」
「えと、サンタは今床にうずくまって低く唸っている方です。私は助手のトナカイです。ほら、角」
「あ、本物だ。すげぇ、頭から角生えてるよ」
「うぅう……痛つつ、見たまえカズフサくん、こんなに大きなコブ、じゃなくて、等身大のフィギュアだよ」
どうやったらコブとフィギュア間違えるんだよ、と突っ込む余裕すらカズフサにはなかった。
「僕はサンタだ!そして君にプレゼントと共に‘夢’を届けにやってきたのだ!」
シャキーン!
かっこいい効果音。
キメ台詞のつもりだったのであろうが、やはりトナカイは震えていた。
「す、すげぇ。本物だ」
「ははは、すごいだろう」
「本物の『鬼才少女ポコ等身大フィギュア(限定版)』だよ!!」
「そっちかよ!おい!」
「あ、あぁトナカイもすごいな。初めてみたよ、角が直接生えてて驚きだ。それになんか可愛いんだな、トナカイって」
「えへへ、褒められましたぁ」
本当にカズフサのツボにヒットしてしまった。
少し前のくだりも忘れて、本気でうれしそうに顔を赤くするトナカイ。
サンタは完全に無視されていた。
「さぁ、渡すもん渡したし、とっとと帰るぞ!」
「え、あ、いやその」
「なんだよ?」
「手紙にはいろいろ失礼なこと書いてしまってすいませんでした。もう少し居てもいいですよ?外は寒いですし。なんなら、何か温かい飲み物でも………。フィギュアのお礼をしたいです」
「いいんだよ、お礼なんて。サンタは子供(?)の喜ぶ顔が原動力なんだからよ」
「…………」
「それに、ほら、えぇと………、パソコンの中で彼女が待ってるぞ」
「あんた………」
「一緒にいてやれよ、お前がいねえときっと寂しいはずだぜ」
「………」
「じゃ、フィギュアとも仲良くな、メリークリスマス」
バタン。
「サンタさん………、寒いです」
「あぁ、わかってる」
「いくらなんでもパソコンの中の彼女ってのは酷いと思います」
「だってあの部屋臭かったから、早く話まとめて出たかったんだもん」
「それには同感です」
ゲーム三昧のカズフサの部屋は臭かった。
仕事を終えて、公園のベンチで缶コーヒーを飲みながらほっと一息つく愉快な二人。
「終わったな」
「終わりましたね」
「また来年もよろしくな、情緒不安定」
「こちらこそ、軽率者」
愉快な二人「メリークリスマス」
クリスマスは、待ち望んでいる者にも、望んでいないものにも平等にやってくる。
ただサンタたちは、誰もが平等に幸せであればいいと願うのみ。
昔はみんなが願っていたのに、ずいぶんと減ってしまったものだ。
サンタは来年も重い腰を上げて頑張ってくれるのだろう、それが仕事だからではなく、生きがいだから。
後日談。
セキュリティーを解除したまま、二人が出て行ってしまったため、空き巣侵入。
カズフサはヘッドフォンつけて、ゲームの彼女とクリスマスデート中でまったく気付かない。
犯人は堂々と、ゆっくり金目のものを物色できたそうな。
幸せは誰のところにも平等に。