一生のともだち

 高校の卒業式。コサージュを制服の胸につけ、卒業証書を片手に教室で談笑する二人の少女。

ユカリ「高校卒業しても、私とミキとは友達だよ!」

ミキ「もちろん!」

ユカリ「私たち、一生友達だね!」

ミキ「一生……?」

 ユカリの一言に反応するミキ。冷や汗をかいている。小さく震えている。

ユカリ「どうしたの、ミキ?」

ミキ「来世では……友達じゃないの? 一生のつきあいなの?」

 ミキの言うことが理解できず、困惑するユカリ。

ミキ「私、ユカリとは前世でも友達だったし、来世でもきっと友達だよ! 多生の友達でしょ、私たち!?」

 ユカリは頭をフル回転させて、この奇妙な友人との縁を切る方法を考えていた。