Inside Outさん、クリエイティブさん

今日は、前回の記事(東京サブカルツアー)の最後に書いた「とある文芸交流会」に行ってきたことについて書きます、書きます。(坂上二郎風に)


とある交流会とは、Inside Outさんという、ウェブで活動する「自分の内面を形にする」というテーマで活動する文芸団体さんの企画「Inside Explorer」というものです。

今回で十一回目だというこの企画、物書きもそうでない人も集めて、いろいろ議論して創作をしたり仲良くなったりして、物書きの輪を広げたり今まで気付かなかったものに気付こうという趣旨で、僕が参加している新波小説団の団長である緑黒飛蝗氏の一言で参加することになりました。

開催日は2月28日で、雑司ヶ谷駅前に12時に集合、参加費は一人1000円、散歩をするので歩きやすい服装で、というのが僕の事前に知っていた情報です。



Inside Outさんには、前回の文学フリマで出会っていて、一部だけ本を買っていて読んではいたのですが、まさか実際に交流会に参加して顔と顔と顔を突き合わせることになるとは思わず、わくわくしながらの参加になりました。





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交流会参加の前日、岡本太郎美術館から帰って我が家の近くのアジアンな料理屋で夕食を摂る僕たち。
お酒を飲んで顔から血の気が引いた僕を心配してくれた二人はいい人です。




副都心線雑司ヶ谷駅でInside Outさんと待ち合わせて、最終的に集まった九人を二つの班にわけ、それぞれが一つのデジタルカメラを持ち、寺社や街を歩いて一人五枚の写真を撮る、というレクリエーションをしました。



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僕は寺社にあまり興味がなかったので、自分が綺麗だ、興味がある、と思ったものを選んでしっかり撮影しました。とか言いながらも、鬼子母神堂は由緒あるがっしりした建築物で、ちょっといいなと思ったので、自分の携帯電話のカメラで企画とは別に撮影しておきました。

鬼子母神は、道路標識などには「きしぼじん」とルビが振ってありますが、正しくは「きしもじん」と読み、しかも「鬼」の字の上の「ちょん」が抜けているのが正式っぽいです。
ヴィジュアルロックバンドの「アリス九號.(ナイン)」の読み方やドットを思い起こさせます。


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他には、路地の途中にあった公園の注意書きの看板の絵が気になりました。
やる気のなさそうな、かみ合わない二人が面白いです。
「サッカーボール」を禁止するという、ボールの存在を否定する書き方もいい味出してます。
あとキャッチボールに本格的なユニフォームを着てくる少年なんかも。
ツッコミどころが多い!



この写真を撮ったあとに、店先に韓国人俳優の男性ペ・ヨンジュンの似顔絵が多数飾ってあるクリーニング屋で携帯電話を取り出して構えていたら、店から店番のおばちゃんが顔を出して、「テレビに映ったのがあるからそっちを撮ってよ」とアッピールしてきました。
店に入ってその絵を撮影しましたが、おばちゃんのどや顔も一緒に映りこんでしまったので、載せることができません、残念。

店の中での会話。

僕「テレビに映ったんですか? なんて番組ですか?」

お「テレビよ、テレビに映ったの」

僕「……? へぇえ。それにしてもうまいですね」

お「人物は難しいね。風景は簡単、ごまかしが効くから」

僕「なるほど、そうかもしれませんね。ペ・ヨンジュンはお好きなんですか?」

お「ちょっと前に韓国のドラマが流行った時期があったでしょ? そんときに描いてくれって頼まれてね。流行ってたもんねぇ」

僕「写真撮らせてくれてありがとうございました」

お「いーのよーぅ」




神田川のほとりを歩いて、高田馬場駅へ。
駅前の通りにある喫茶店の貸し会議場を予約していたようで、そこで散歩はゴール!


飲み物を飲みながら、撮っていった写真を見せあって、感じたことなどを述べていくと、撮った人の何か規則性のようなものが浮かびあがったり、同じ物を見ていたのに強調して撮影したもの(興味をひかれた物)が違っていたりなど、面白い発見が次々に見つかりました。
僕の特徴は気になった対象が人工物であることが多く、色味は強いが鮮やかなものを好み、対象にかなり近づいて接写することがわかったでござる(接写と拙者がかかってござる。にんにん)

そのあとは、今回のレクリエーションで感じたことを元に創作活動。
イラストでもよし、エッセイでもよし、小説でも詩でも、なんなら歌でもよし、という非常に自由なルールでした。
僕はエッセイを書きました。たくさん嘘を書いたので、感想に「私小説と日記の違いってなんでしょうね」というものをもらいました。
一番感じてほしかったことが書かれていて嬉しかったです。それを感じてもらうために書いたのです、本多さん。


一時に散歩を開始し、二時間で会場に到着し、二時間で交流会終了というタイムテーブルとなっておりました。
そのあとの飲み会には自由参加でした。もちろん参加。









会場のすぐわきの居酒屋で二時間ほど小料理を突きながら、飲み会から参加してきた方とおしゃべりを楽しむ。
二次会も居酒屋で。
階段を上り、非常に天井の低い場所で、室内の温度も高かったせいか、若干ぼやぁ~っとした妖しい気分になり、哲学のような談義の途中で興奮してしまい、かなりアホウなことを言ってしまったかもしれません、冷汗三斗。手裏剣しゅしゅしゅ。

30代の方なども参加していて、同年代と話していても出ない、味のある会話が出来て楽しかったです。
あとウインクが上手と褒められて嬉しかった―――――――かなぁ? 嬉しかったです。



白熱した議論も、トイレに近い席に座っていたなすび(「進め電波少年」というバラエティ番組で雑誌などの抽選懸賞に応募して当たったものだけで生活するという無謀な企画で、見事全裸で任務を果たした男性)にちょっと似ている客の話題が出始めた時点でクールダウンし、最後は何の話をしていたのか覚えていません。









終電に乗って自宅に帰ったら、お風呂に入って眠りました。お疲れ二人!

―――――――といきたかったのですが、そうはお殿様が許さないのでござる。忍者キャラはちょっとスベり気味でござる。どろんします。飲み会で途中で帰ることをどろんとか言いますよね。はは。


眠りたかったのですが、新波小説団の今後と、二人の通っている大学の文芸サークルの企画などで決めておかないといけないことが多数出てきたので、慌てて三人で緊急会議。
あーでもない、こーでもない、と燃えていたら、朝日が登ってきて、僕が大学のサークルの方で用事があったので議論は強制終了。


電車に乗ってClanは中野へ、緑黒飛蝗は東京駅へと向かいました。めでたしめでたし。







あ、タイトルの「クリエイティブさん」とは、交流会の前日から今日、これを書いているときまでずっと頭の中で繰り返されている曲です。誰の曲でもないのですが、何の脈絡もなく頭に浮かび、そのままずっとへばりついている奇妙な言葉です。

クリエイティブさんクリエイティブさん、僕の元に降臨してくださってありがとうございます。
でもそろそろ鬱陶しいのでお帰りください……………(十円玉に乗せた指が『いいえ』の方へ滑る)。